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数覚 [自然科学]

小平邦彦という数学者が書いた、『怠け数学者の記』というエッセイがある。米国留学時代の覚書や日々書き溜めた雑文(何らかの雑誌に掲載されたもの)の寄せ集めなのだが、この中に「数覚」という面白い記述がある。小平氏によれば、数学は高度に感覚的な学問であって、数学における発見とは自然のなかに埋め込まれた数学を彫っていくようなものだという。そのために必要な感覚が「数覚」であって、この感覚が無いと数学の理解はまず不可能だという。

この、感覚による理解というのは、少なくとも自然科学に広く普遍的な事象であって、遺伝子や酵素といった生命科学の理解もやはりある種の感覚が必要だ。面白いのは、小平氏は数学でも専門が違うと理解できないと言っていて、それは分野が違うと必要とされる感覚が異なるからだという。酵素や蛋白質は理解できても遺伝子が理解できないことあるが、それも全く同じことが起きていると思われる。教科書を見れば一目瞭然だが、生化学とバイオインフォマティックスはかなり異なる。

医学というのは人間の生物学であり、病気を治すための学問体系であるが、医学部みっちりとトレーニングを積むことでヒトという生物の正常、異常についての感覚が発達し、これは医学部でしか身につけることができないといったことを読んだことがあるが、これも同じことである。

それでは、だいたいどのくらい時間をかければこの「感覚」が身につくかという話は、また別の機会に。


怠け数学者の記

怠け数学者の記

  • 作者: 小平 邦彦
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1997/09
  • メディア: 単行本



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ケン・オーレッタ/土方訳『グーグル秘録』、文春文庫(2013) [社会科学]

600ページ超の文庫本である。グーグル幹部をはじめ、フェイスブックやマイクロソフトの要人にもインタビューしてまとめた詳細なレポート。生データ(要人が話したこと)が豊富に引用され、臨場感は抜群。

Googleの歴史とは、この会社未だ終わってはいないが、技術好きのオタクが自分たちの発明にとことんこだわり、大成功したという話。莫大な収入に結びついたのはその通りだが、それは本質ではない。本質の部分は、極めて優れた技術(この場合は検索技術)はの使い道は後から発見されたという点である。Googleは、自分たちのビジネスは”広告業”であると意識したという下りがそれだ。こういうのがコンピュータサイエンスだけでなく、普遍的に普及させられるようなビジネスモデルはないものか?


グーグル秘録 (文春文庫)

グーグル秘録 (文春文庫)

  • 作者: ケン オーレッタ
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2013/09/03
  • メディア: ペーパーバック



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先日の弓道 [弓道・武道]

昨日、久々に道場へ行って稽古した。午前中一杯で矢数は30本くらい。
道場に来ていた人数が少なかったこともあり、すぐに順番が回ってくるので四つ矢はきつい。一手ずつ引いて負荷がかかりすぎないように注意したが、それでも最後は肩が負けて結構辛かった(^^;
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『分子からみた生物進化』、宮田隆著、講談社ブルーバックス(2014) [自然科学]

☆☆☆☆★

分子進化の入門書で、結構詳しく書かれている。生物学の講義を履修している大学生にお勧め。

分子進化のアプローチ自体はかなり昔からあるが、DNAという生体高分子のダイナミックに振る舞いに感動を新たにした。生物進化という一見複雑な現象が、このDNAの化学的な振る舞いできちんと説明できてしまうということに、分子進化の醍醐味がある。

また、生物が生きているという機構がどのように進化してきたのか、細胞内情報伝達系の進化はそれ自体が面白いだけでなく、医薬品開発などへの応用可能性を秘めている。一つの情報伝達系を使い回すのであれば、そこに作用する医薬品には様々な副作用を有すると予想できる。人間にとって不都合な反応だけを特異的にたたくというのは、本来とても難しいものなのだろう。


分子からみた生物進化 DNAが明かす生物の歴史 (ブルーバックス)

分子からみた生物進化 DNAが明かす生物の歴史 (ブルーバックス)

  • 作者: 宮田 隆
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/01/21
  • メディア: 新書



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「知子の情報」のWindows 7/8.1対応版が発売開始 [日々のこと]

Windows 7で動作する「知子の情報」が発売された。正式には「知子の情報 for Waffle Cell」、ソフトのバージョン情報では「知子の情報Pro versionは11.05J forWC」となっている。

ご存じの方は少ないかもしれないが、これはテキスト型データベースというソフトで、テキストに索引情報などを付けて保存するものである。私はPC-9801のMS-DOS時代からバージョンアップを繰り返して使っていたのだが、Windows 7対応版が出なかったため2年ほど使用を断念していた。Windows 7のXPモードでは動作したのだが、切り替えが面倒くさくて使い物にならない。

私は読書記録をずっとこのソフトでつけていたのだが、Windows 7に換わってから中断していた。これでまた再開できて記録が蓄積できるのはありがたい。アクセスに切り替えるのは断念(笑)

開発元がなぜWindows 7対応版を今まで出さなかったのかは謎だが、このTEGLETという会社はちょっと変わっていて、まあ遊び心があると言えるのだが、個人向けサーバーなるものを開発販売してそこに「知子の情報」を載せていたらしい。面白いとは思うけれど、やはり単体で動作するアプリも平行して作成しプロモーションするのが基本ではないか?と思ってしまう。

「知子の情報」は手軽に使えて便利なソフトなので、一見の価値あり↓
http://www.teglet.co.jp/
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宇宙が始まる前には何があったのか?、ローレンス・クラウス著、青木訳、文藝春秋社(2014) [自然科学]

☆☆☆☆★

宇宙論の啓蒙書で、最新の理論まで盛り込んで解説してあるので面白い。時折読み返して楽しむことができる、良質の本。どうも、宇宙論というのは直感的にわかりにくいので、興味を持ったらこのような啓蒙書を続けて何冊か読むと、なんとなくイメージが掴める。

仮想粒子が実在すると仮定して水素原子の量子力学を考えると10億分の1の精度でその振る舞いを記述できるとは驚きだ。

それにしても、東京郊外のさほど大きくない書店でこの本が平積みされていたのには驚きである。それなりに売れると見込んで入荷したのであろうか。ここは学生町ではないので学生さんが買うのを当てにしたわけではなく、購入者としては地元住民を想定したのであろうが。世間の知的興味レベルを考える上で、興味深い現象である。


宇宙が始まる前には何があったのか?

宇宙が始まる前には何があったのか?

  • 作者: ローレンス クラウス
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2013/11/29
  • メディア: 単行本



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竹内一郎著、『やっぱり見た目が9割』、新潮新書(2013) [エッセイ・随筆]

☆☆☆★★

コミュニケーションの手法と、非言語的なコミュニュケーション力をアップさせるためのちょっとしたテクニック集といったところか。出張ついでの電車の中で読む類の本。

癖についての面白い提言あり。癖を直さないと「小者」=人間が小さく見える、ので損をする。電話機をガチャリと置く(固定電話ね)が嫌われる癖のリストに挙げられていたが、全くその通りだと思う。以前、外国に滞在していたとき、職場にこれが酷い人がいて、非常に下品に感じたものだった。筆記具のノック音や胸に挿すためのピン部分を弾くのもNGらしいが、これは身に覚えがあるので要注意だ。


やっぱり見た目が9割 (新潮新書)

やっぱり見た目が9割 (新潮新書)

  • 作者: 竹内 一郎
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2013/07/13
  • メディア: 新書



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小谷野敦、『面白いほど詰め込める勉強法』、幻冬舎新書(2013) [エッセイ・随筆]

☆☆☆☆★

最終章「バカのための英語術」が有用。結局英語は時間をかけてきちんと勉強するしかなく、近道なし。
特殊な才能の持ち主以外には、苦痛以外の何物でもない。

推薦されている、行方昭夫の本は何冊か発注した。読んでみよう。

以上


面白いほど詰め込める勉強法 究極の文系脳をつくる (幻冬舎新書)

面白いほど詰め込める勉強法 究極の文系脳をつくる (幻冬舎新書)

  • 作者: 小谷野 敦
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2013/09/28
  • メディア: 新書



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曽野綾子『人間にとって成熟とは何か』、幻冬舎新書(2013) [エッセイ・随筆]

☆☆☆★★

人間がいくら頑張ってもどうにもならないことは、存在する。

失われてみなければわからない、というのは人間としての想像力が貧しい。

以上


人間にとって成熟とは何か (幻冬舎新書)

人間にとって成熟とは何か (幻冬舎新書)

  • 作者: 曽野 綾子
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2013/07/28
  • メディア: 新書



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杉山春『ルポ虐待』-大阪二児置き去り死事件(2013)

ちくま新書、筑摩書房、840円
☆☆☆☆★

事件の発生から遡り、なぜこのような事件に至ったのかを丁寧に検証していく。
所々に、筆者の感情が迸るように感じる。渾身の1冊と言えるだろう。
生徒指導に熱心で、ラグビーを通して指導を成功させてきても、自分自身の家庭生活は必ずしも上手くいかなかったということか。著者が父を見る目は、冷たいように思う。

以上




ルポ 虐待: 大阪二児置き去り死事件 (ちくま新書)

ルポ 虐待: 大阪二児置き去り死事件 (ちくま新書)

  • 作者: 杉山 春
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2013/09/04
  • メディア: 単行本



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