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岩瀬大輔、『金融資本主義を超えて』-僕のハーバードMBA留学記 [社会科学]


金融資本主義を超えて―僕のハーバードMBA留学記 (文春文庫)

金融資本主義を超えて―僕のハーバードMBA留学記 (文春文庫)

  • 作者: 岩瀬 大輔
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2009/05/08
  • メディア: 文庫



岩瀬大輔、『金融資本主義を超えて』-僕のハーバードMBA留学記、文春文庫(2009),\629
ISBN978-4-16-775380-1 C0195
☆☆☆☆★

ライフネット生命創立者の一人、岩瀬氏の2年間に及ぶハーバードビジネススクールでの生活を描いたエッセイ。刺激的な講義、個性溢れる魅力的な仲間との交流、そして日本と日本人について考えたことが活き活きと描かれていて、著者の興奮が伝わってくる。

第1章 君は信念を持っているか
第2章 海軍に入るより海賊たれ
第3章 お前はジャパニーズだ
第4章 大聖堂を建てる仕事
第5章 ファンドバブル崩壊前夜
第6章 計画された偶然性
終わりに 自己改革の2年間

HBS(ハーバードビジネススクール)のカリキュラムや講義の風景は本書をお読み頂ければ充分に味わうことができるので、省略する。私が面白いと感じたのは下記のポイントであった。

・HBSの学生の1割強は非営利団体の出身であり、卒業生の8割がなんらかの形で非営利団体の運営に関わる(米国では非営利団体の活動が活発である、という事情もあるようだが)。非営利団体の活動にもビジネスで培われた経営ノウハウを投入すべきと考えられており、盛んに研究、実践されている。ここら辺はちょっと感覚的によくわからないところであったが、非営利団体=趣味の会、ではないのだからそれなりにきちんとした運営をするとすると、営利団体の手法を学ぶのは悪くないのかもしれない。

・ヘルスケア事業に営利主義を導入することの是非。著者は営利主義のメリットを分析し、提示する。この問題は米国はもちろん日本でも盛んに議論されており、日本では今のところ反対論が優勢である。がしかしコスト削減や組織のマネジメントの面では営利主義の手法を導入するのは必ずしも悪いことではないと思うのだ。

・ヘッジファンドやプライベートイクイティファンドの様子が詳しく解説されている。これらはどことなく胡散臭いイメージがあって、クリック1つで多額のマネーを動かしてボロ儲けしている(あるいは大損して社会に迷惑をかけている)ように思われている方が多いかもしれなが、実際には地道な分析作業を行って判断を行っている至極まっとうな商売である。自分の目で確かめるまでは世間の噂を信じないこと。

今世界の資本主義は欧米、それも米国が構築してシステムが優勢だ。今後どうなるかはともかく、米国の資本主義がどのような思想の下に構築され、どこへ向かっているのかを知っておくのは悪くない。MBA取得やHBS留学を考えていなくても、読み物としても面白いのでお勧め
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